Q1. 普段はどのようなお仕事をされていますか。
普段はフリーでいろいろな仕事をしています。
Q2. あなたにとっての「郷土」とはどのようなものですか。
生まれ故郷である十勝の大樹町は、私の人生の原点ですね。現在は札幌に住んでいますが、たまに帯広の方まで行くと、幼い頃悩みや葛藤が多かった私が、大自然の中で力をもらいながらがら生きていた事実がわかり、自分がここに存在していることの凄さやありがたさを実感できます。原点に戻れる場所です。
Q3. 旅へ行くとしたらどこへ行きたいですか。
イエメンの下にあるソコトラ島へ行きたいです。ソコトラ島に生息している生物の90%は固有種で、インド洋のガラパゴスと呼ばれている場所なんです。作品のモチーフになっている龍血樹が生えている島で、龍血樹を実際に見に行きたいですね。
Q4. 作品を通して伝えたいことはありますか。
現在は、地球環境や社会全体の流れが急速に変化している節目の時代だといえます。私が作品のモチーフにしている龍血樹も、絶滅危惧種に指定されています。私達は、現代の人間にとって何が本当は大切なのかということを気づく必要があり、また気づかざるを得ない大変な出来事が世界中で起きています。古い社会的価値観もどんどん崩れています。外側ではなく内側、物質社会から意識社会へ向かっていく一つの役割として、これからの芸術や音楽は存在していると思っています。私は作品を通してそういう部分を伝えていくこと、それと同時に、人間の多次元意識の最もポジティヴで、誰もが持っている、愛と感謝の意識を感じてもらえる作品を目指しています。
Q5. モチーフとして龍血樹を取り上げていますが、その経緯を教えていただけますか。
龍血樹は樹齢が7000〜8000年と言われていて、地球上で最も長生きする樹木の一つなんです。龍血樹を知った最初のきっかけは、その樹液をいただいたんですね。赤い血の色をした樹液がボディ・オイルと混ざっていて、肌に塗ってみると何だかわからないけれど、すごい感覚になったんです。それで、いろいろと調べてみて「龍血樹」であることがわかりました。そこから興味を持ち始めて、自分が作品のテーマとして取り上げている部分にも共通していると思いました。樹齢が7000〜8000年で樹液が血のような色をしていて、神秘的な印象を受けました。 インタヴュアー 片山実季 / Interviewer Miki Katayama |